C_4植物キビのミトコンドリアに存在するトランスロケーターの機能と発現の解析
Project/Area Number |
10740368
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
植物生理
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
谷口 光隆 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 講師 (40231419)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | C4植物 / リンゴ酸 / キビ / トランスロケーター / 機能分化 / 遺伝子発現 / ミトコンドリア / 葉緑体 |
Research Abstract |
本研究では,C_4植物の維菅束鞘細胞ミトコンドリアに局在し,C_4光合成代謝産物の輸送に関与しているトランスロケーターの同定,並びにその遺伝子発現様式や輸送特性を明らかにすることを目的としている.さらに,葉緑体などの他のオルガネラに存在するアイソザイムの探索も行い,その遺伝子発現様式や機能特性の比較も行う. (1)キビ緑葉を用いて維菅束鞘細胞で蓄積量の顕著なミトコンドリア膜タンパク質の検索を行っているが,部分アミノ酸配列の決定にまで至るような特異的な膜タンパク質の同定は行えていない.現在,既知のミトコンドリア輸送体を指標としてデータベースより,高等植物でのホモログの検索を行っている.今後はそのホモログをキビからクローニングし,発現解析等を行っていく予定である. (2)トウモロコシなどのNADP-マリックエンザイム型C_4植物においては,C_4光合成中間代謝産物であるリンゴ酸が葉肉細胞及び維菅束鞘細胞の葉緑体包膜間を移動するが,このリンゴ酸輸送に関わる輸送体は両光合成細胞の葉緑体で異なることが生化学的解析から明らかにされている.そこで,この葉緑体型リンゴ酸輸送体のcDNAをクローニングし,ミトコンドリアのリンゴ酸輸送体とともにその機能特性の違いを明らかにしようとした.その結果,葉肉細胞及び維菅束鞘細胞でそれぞれ特異的に発現し,葉緑体型2-オキソグルタル酸/リンゴ酸輸送体と相同性のある2種のcDNAクローンを単離することができた.両遺伝子とも葉組織で光誘導的に発現していた.現在,このcDNAを酵母で発現させ,再構成系を用いて輸送特性の差異を明らかにしようとしている. 本年度購入した光ファイバー照明システムは,維菅束鞘細胞群の単離及び葉組織観察用の光学顕微鏡用切片作製時に使用している.
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)