Project/Area Number |
10750002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
坂本 謙二 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (00222000)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ポリイミド / 液晶 / 赤外分光法 / 紫外光 / 光分解 / 液晶配向膜 |
Research Abstract |
本研究の目的は、偏光した紫外光をポリイミド膜に照射しその膜の表面異方性を制御することにより、その膜上の液晶分子の配向を制御することである。膜表面の異方性は偏光紫外光照射により誘起されるポリイミド分子鎖の異方的な分解によって生じる。そこで、表面異方性の制御性はポリイミド分子鎖の光分解の異方性の大きさによって決まる。本年度は表面異方性の制御性に優れたポリイミド分子を探索することを目的として、ポリイミド分子の光分解の異方性に及ぼす分子構造の影響をシステマティックに調べた。使用したポリイミド分子はPMDA-ODA、CBDA-ODA、BDA-ODA、CBDA-BAPPの4種類で、照射した紫外光の波長は〜250nmある。ポリイミド膜の表面異方性は赤外二色差で評価した。測定の結果、CBDA-ODA>CBDA-BAPP>BDA-ODA>PMDA-ODAの順で大きな表面異方性が誘起された。また、CBDA-BAPP【approximately equal】CBDA-ODA>BDA-ODA>PMDA-ODAの順で光分解感度が高いことがわかった。赤外吸光度の紫外光照射量依存性を詳細に解析した結果、PMDA-ODA分子鎖の光分解の異方性は小さく照射量によらずほぼ一定であるのに対して、CBDA-ODA分子鎖、BDA-ODA分子鎖、CBDA-BAPP分子鎖の光分解の異方性は初め大きいが照射量が増加するにつれ小さくなることがわかった。また、CBDAを含むポリイミドの場合、光分解過程が他のポリイミドと異なること、ラビング処理に匹敵する表面異方性が誘起されることを見いだした。以上の結果から、偏光紫外光照射によってポリイミド膜表面の異方性を制御するにはCBDAを含むポリイミド材料を用いることが有効であると結論した。
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