色恒常性の成立における二つの神経機構の分離に関する研究
Project/Area Number |
10750031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied optics/Quantum optical engineering
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
栗木 一郎 東京工業大学, 工学部, 助手 (80282838)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 色恒常性 / 心理物理学 / 神経機構 / functional MRI / 白色点 / 錐体荷重 / 視覚科学 / 色覚メカニズム |
Research Abstract |
照明が瞬時的に変化したときの色の見えの変化を調べるため,異なる二つの照明光の下に呈示した色刺激の見えを合わせる非対称カラーマッチング実験を行った.その結果,照明光の変化によって生じる白色点の移動から算出される錐体信号のゲイン変化によって,色の見えの変化がほぼ説明が出来ることが明らかになった.その研究成果を日本視覚学会夏季大会,応用物理学会学術講演会,ならびにEuropean Conference on Visual Perception(ECVP)'99において報告した.本研究の成果は論文として投稿中である. また,瞬時的な照明光変化時における色恒常性の神経機構の活動を調べるため,機能的MRIを用いた共同研究を行った.機能的MRI(BOLD法)は,医療用MRI(核磁気共鳴断層像撮影装置)を用い,脳内の血液の酸素含有量の変化によって脳活動の変化を計測する方法で,非侵襲的に被験者の脳活動を測定できる.色恒常性は日常における現象であるため,5種類の色度の照明光によって照明された同一室内の画像を刺激画像として呈示し,大脳視覚領野において照明光変化の情報処理を行っている部位を調べた.その結果,色覚に関連する領野として知られている第四次視覚野だけではなく,第一次/第二次視覚野という比較的低次の視覚情報処理機構も照明光変化の知覚に深く関連していることが明らかになった.この研究成果については日本視覚学会冬季大会において報告し,さらにAssosiation for Research in Vision and Ophthalmology (ARVO) annual meeting 2000においても報告する予定である.
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)