流体の壁面近傍における多重スケール現象に対する領域分割型計算手法の開発
Project/Area Number |
10750054
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Engineering fundamentals
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
山田 貴博 東京理科大学, 工学部, 助教授 (40240022)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | マルチスケール問題 / 壁面境界 / 非圧縮粘性流体 / 領域分割法 / 並列計算 / 有限要素法 / 正規化気泡関数要素 |
Research Abstract |
本研究は、大域的な流れとは異なるスケールを持つ現象が、考えている領域の境界近傍において発生し、それが大域的な流れに影響を与えることによって複雑な挙動を示す多重スケール問題に対して、現象の代表スケールが異なる領域毎に分割する領域分割法を適用した数値解析手法を提案するものである。平成10年度の研究成果をふまえ、平成11年度の研究により、以下のような成果が得られた。 1.問題の領域全体を小さなスケールの現象を考えなければならない境界近傍の領域と、大域的な流れを考慮すべき領域に分割し、領域毎の数値解を代表スケールの違いを考慮して接続する手法を開発した。境界近傍の小さなスケールまでとらえなければならない領域に対する問題では、流速場を大域的な流れのスケールで記述される成分と境界近傍の周期的変動成分の和として表す。このとき解くべき問題はこれらの二つの成分を未知数として定式化したものとなり、大域的な流れを考慮すべき領域への解の接続は大きなスケールの流速成分を用いる。その結果、大域的な流れの成分と境界近傍の小さなスケールの流れ成分の連成効果が適切に考慮することが可能となり、境界近傍の境界層としての挙動を大域的な場の問題に反映させる手法が導かれた。 2.スケール毎に領域分割された問題に対する数値解析手法として用いている正規化気泡関数要素と陰的時間積分を用いた有限要素スキームについて数値安定性の評価を行った。この有限要素近似は、基本的に非圧縮体に対するMINI要素を拡張したものであるが、低レイノルズ数の領域における特異点から発生する圧力場の振動は、安定化項を付加しなければ抑えることができないことが明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)