Project/Area Number |
10750069
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Materials/Mechanics of materials
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
木田 勝之 大阪大学, 基礎工学研究科, 助手 (00271031)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 転がり疲労 / セラミックス / はく離損傷 / 摩擦係数 / モードIIき裂進展 / 破面粗さ / 接触疲労 |
Research Abstract |
今年度は、摩擦係数の詳細な測定を行うことにより、窒化ケイ素の摩擦係数と表面粗さの関係をより詳細に調べ、昨年度の研究結果を加えることにより、表面下き裂の進展におよぼすき裂面摩擦の影響を明らかにした。 1.摩擦係数の詳細測定結果:まず、荷重と摩擦係数の関係に関しては、表面粗さを変化させた摩擦係数測定用試験片の作成に成功し、どの表面粗さでも摩擦係数が約0.2であるかとを明らかにした。 2.転がり接触下におけるはく離損傷の特徴(実験結果):表面下に予き裂を付与した窒化ケイ素平板と球の転がり接触疲労試験を行い、はく離発生の途中過程とはく離後に、それぞれ表面観察と縦断面観察を行った結果、表面下の予き裂からは、表面と浅い角度をなす方向に主き劣が進展し、その先端で、上方向と下方向に分岐き裂を発生させることが明らかとなった。また、方向分岐き裂が表面に到達した後も、はく離損傷は発生せず、表面とほぼ平行な面に沿って主き裂が進展を続け、主き劣の長さがある値に達した時に、分岐き裂によってはく離が発生することが明らかとなった。 3.はく離にいたる表面下主き劣の進展挙動(解析的検討結果):表面下のき裂の観察結果に基づき、はく離波面の表面粗さとき裂面間の摩擦を考慮に入れて、き裂成長機構のモデル化を行い、き劣の進展挙動をき裂先端の有効領域における応力拡大係数を用いて考察した。その結果、球の転走方向と平行方向には、モードIIでき裂が進展し、応力拡大係数はき裂の成長にともなにって、ほぼ一定値を示すことが明らかとなった。この傾向は、実験結果と一致した。一方、直角方向には、モードIIとIIIの混合モードでき裂が進展することが明らかとなった。また、き裂面間の摩擦係数が0.3未満における解析結果では、き裂進展に伴う応力拡大形数の変化が、き裂の幅が成長途中で一定値となるという実験結果と一致した。
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