FIB加工による微小切り欠き深さを指標とする浸炭歯車の表面性状の定量化
Project/Area Number |
10750098
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
設計工学・機械要素・トライボロジー
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
増山 知也 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80282094)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
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Keywords | 歯車 / 疲労強度 / 表面性状 / 切り欠き / 強度評価 / FIB加工 |
Research Abstract |
本研究は浸炭歯車の歯元に加工した微小切欠きで,材料中に含まれる潜在欠陥を模して表現し、疲労強度を律する欠陥の影響を切欠き寸法を用いて定量化することを目的とする.これまでの研究で,モジュール5の浸炭歯車については,深さ20μmより大きい場合には切欠き深さの増加に伴い強度が低下するけれども,20μmより小さい切欠きでは破壊の起点にならず,強度に影響を及ぼさないことがわかっている.これを限界切欠き深さという.一方,浸炭歯車の曲げ疲労き裂進展では,まず浸炭異常層の内部で酸化物や粒界を応力集中源として微小き裂が多数発生し,それらの一部が硬化層内に進入して深部へ進展するモデルが提案されている.このモデルに従うと,表面性状のうち,最も強度に及ぼす影響が大きいと考えられる因子は表面異常層厚さである. そこで,本年度はモジュール1.0と1.5の小モジュール浸炭歯車を用い,疲労強度と限界切欠き深さを求める実験を行った.その結果,モジュール1.0の歯車に対して,1050MPa,6μm,モジュール1.5の歯車に対して976MPa,7μmという値が得られた.異常層厚さは,両系統の歯車とも約5μmであった.これまでにモジュール5の歯車に対して得られた結果と合わせ,限界切欠き深さは浸炭異常層厚さと良い相関があることが知られた.欠陥寸法,硬さ,残留応力をパラメータとした強度評価法に対して,欠陥寸法として限界切欠き深さを与えた場合,異常層厚さを与えた場合共に,モジュールによらず良好な強度評価を行うことができた.
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)