Project/Area Number |
10750153
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thermal engineering
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高橋 厚史 九州大学, 工学研究科, 助教授 (10243924)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1999: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | マイクロ気泡 / マランゴニ効果 / 均質核沸騰 / マイクロヒーター / 過熱領域 / 二相流 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、マイクロアクチュエーターへの応用を念頭に置いて、マイクロメートルオーダーの気泡の生成とその挙動を実験的に明らかにした。加熱のための電気ヒーターは、半導体微細加工技術を用いて製作したもので、一部分だけ線幅を細くして抵抗値を上げることで実現している。計約200種類のヒーターはマイクロスケールでそれぞれ異なる非一様な温度状態を形成することを期待している。幅1ミクロンから2ミクロンのヒーターによってフロリナート中で生成される気泡は観測可能となるのが2ミクロン程度であるのに比べ、幅5ミクロン以上のヒーターでは発生した気泡は瞬間的に10ミクロン程度になることがわかった。これは均質核沸騰の結果であり、微細加工技術によるなめらかなヒーター面のゆえんである。光の波長程度である1ミクロン程度の気泡は観測できなかったが、スケール効果による気泡の浮力や対流熱伝達のマイクロスケールでの影響が明らかになった。特に、80ミクロンの長さの半分を高温ヒーター、残り半分を低温ヒーターとした場合には、高温ヒーター上で生成し平衡となっている直径400ミクロンの気泡が、電圧の上下によって屈伸するように低温部のヒーターへ近づくことや、X型のヒーターでは中央の最高温度部で生じた100〜400ミクロンの気泡が電圧一定の元で自発的に左右に往復運動することが初めて観測された。これらはすべてマイクロスケールでの非一様温度場がもたらした気泡界面の表面張力勾配に依存するマランゴニ効果によるものと推測できる。さらには、気泡とヒーターの間の薄い液膜を通る熱伝達も、マイクロ気泡の挙動に非常に重要な役割をすることがわかった。
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