半磁性イオン量子ドットによる電子伝導制御を利用したTHz帯超高速デバイスの開発
Project/Area Number |
10750240
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
安井 孝成 理研, 研究員 (20241250)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 磁気量子効果 / 量子ドット / II-VI族 / 表面波モード / 位相ノイズ / THz帯 / 超高速デバイス |
Research Abstract |
本研究の目標は、キャリアに対する周期的な磁気量子効果と、光や磁場との相互作用によりキャリアの移動度や位相ノイズを制御し、数1000GHz帯での変調・スイッチングを可能とする量子デバイスの作製である。今年度は、主にその試料の作製と高品質化を行った。n^+GaAs基板上に堆積させたSiO_2に、0.3μm径ホールを0.7μm間隔で約200μm四方内にドットマトリックス状に形成し、そのホール内部のGaAs(100)面上にMBE法でZnSe/ZnCdSe/ZnSeの単一量子井戸の作製を行った。試料の評価を液体He中の発光測定により行った結果、ホール内の量子井戸の結晶品質は良好で、ホール以外のSiO_2単膜上及びパターンの無いGaAs基板上の試料からの発光とも区別出来る波長460nm近傍の発光ピークが観測でき、サブミクロンホール内の結晶成長技術が確立できた。また、SEM観察から、ホール内に形成された結晶は円錐形状で、頂上近くに位置する量子井戸サイズが直径0.1μm以下になっていることが確認できた。これは量子ドットの新たな作製手法を示唆していると考えられる。 本試料は、II-VI族量子ドットを周期的に配列しているので、その表面近傍を伝搬する表面波モードの光に対して周期的な変調が期待できる。また、その伝搬する光の波長依存性も含めた物理現象はこれまでに研究例が無く、新しい光の制御法を見出す可能性がある。これを確認するために表面近接場光学顕微鏡を用いた観測も同時に始めた。この観測は、周期ドット下部のチャンネル層内キャリアに対する光変調に関して基礎的なデータを与えるもので、新たな物理現象に対する興味だけでなく、本試料構造のデバイス応用を検討する上で重要である。 次年度は、本構造特有の物理現象の解明と高周波デバイスとしての特性評価を主に行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)