量子信号検出理論における情報量最適検出を表す決定作用素導出に関する研究
Project/Area Number |
10750285
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
情報通信工学
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
大崎 正雄 玉川大学, 学術研究所, 講師 (20266258)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 量子信号検出理論 / 量子情報理論 / 最適決定作用素 / 量子通信路容量 / 超加法性 |
Research Abstract |
古典雑音を含む量子状態である混合状態からなる2元量子信号組を考え,その信号組の符号長1最大相互情報量を数値解析によって明らかにした.その結果を用いて混合状態信号を3次拡大した符号(符号長3)に超加法性が存在することを確認した.しかしながら超加法性が存在するのは古典雑音の混入が僅かな場合であり,混入量の増加と共に超加法性が急速に消失することも明らかになった.これは原理的に期待される超加法性の量が古典雑音混入によって急速に小さくなることに関連している.超加法性を検証する場合に用いた信号検出は混合状態から自動的に得られる手法よりも純粋状態から得られた手法の方が性能が優れていることが明らかになった.これらの検出手法の相違点については今後,更なる研究が必要であると考える.もちろん上記の2例よりも優れた信号検出方法が存在する可能性も残されており,新たな研究課題である.この問題に関しては今年,AT&Tのショア博士によって信号量子状態に対称性が存在する場合に有効な解析手法が提案され,今後の展開が非常に興味深い.またロスアラモス研究所のフックス博士が提案した2次拡大した場合(付号長2)の超加法性についても,上記と同様の検証を行うことは具体的な実験による検証を更に容易にすると考える.
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)