Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
平成11年度は,光ファイバ中で発生する前方散乱現象GAWBS(Guided acoustic-wave Brillouin scattering)を温度センサに応用する際の問題点とその解決手法,測定精度向上手法等について以下の3項目に着目し,理論,実験の両面から検討を行った. 1. GAWBSの引っ張り歪み依存性 光ファイバに加わる引っ張り歪みは,温度と同様GAWBSによる偏波変調周波数の変化をもたらすため,温度測定精度を劣化させる.上記項目1では,10^<-3>以内の引っ張り歪みεに対し,GAWBSによる偏波変調で生じる側波帯の周波数fが1/f・df/dε=1.8の関係で変化することを確認した. 2. GAWBSによる偏波変調周波数観測の精度向上 光ファイバの被覆が,GABWSを誘起する音響波の減衰につながることに着目し,被覆除去によるGAWBSの偏波変調信号の増大とその共振スペクトルの狭帯域化を実現した.実験により,被覆がある場合の1/50以下のファイバ長かつ20倍以上高い分解能で,GAWBSによる偏波変調の共振スペクトルを観測できることを示した. 3. GAWBSの偏波無依存検出手法 GAWBSによる偏波変調を光ファイバ出射端に検光子を配置して検出する場合,観測信号が出射光の偏光状態により大きく変動することが前年度の研究で明らかになった.その対策として,出射光を偏光ビームスプリッタで直交する2成分に分離し,各成分から抽出したGAWBS信号を足し合わせることで安定した信号観測が行える光学系を構築した. 以上により,GAWBSによる温度センサの基礎が固められた.
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