「構造」の劣化に伴う地盤の塑性不安定化問題の解明とその応用
Project/Area Number |
10750371
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geotechnical engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小高 猛司 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00252271)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 構造 / 粘性土 / 凍結 / 三軸試験 / 変形係数 / 減衰率 / 構成式 / 分岐 / 堆積軟岩 / 凍結・融解 |
Research Abstract |
構造を有する自然堆積粘土に対し、静的および動的三軸試験を行い、凍結・融解履歴およびせん断履歴によって構造が劣化することにより、それが粘土の変形・強度特性に及ぼす影響につて詳細に検討した。凍結・融解履歴による構造の劣化に関しては、実際に凍結工法を採用した現場から凍結状態の大阪海成洪積粘土を採取し使用した。慎重に実験装置内で融解し、力学試験を実施した実験結果と、練返し粘土の実験結果を比較することにより、凍結・融解履歴による構造の劣化の程度を検討した。その結果、強度特性に関しては、構造が健全に保たれた自然堆積粘土試供体にはおよばないものの、人為的に完全に構造を乱した練返し試供体ほど強度が小さくならい一方で、変形特性に関しては、凍結時の膨張履歴も作用するために、変形性はかなり大きくなることが確かめられた。せん断履歴による構造の劣化に関しては、軸ひずみ1%程度のせん断履歴を加えることにより、自然堆積粘土の変形・強度特性に及ぼす影響を調査した。その結果、せん断履歴による構造の劣化は、小ひずみ領域での変形特性に大きな影響を与えることが判明し、特に繰返し特性、すなわち変形係数のひずみレベル依存症および履歴減衰率等に影響を与えるために、粘性土の地震時の動的特性を考える上で、構造の劣化を検討するのは非常に重要であることがわかった。そのため、繰返し粘弾-粘塑性構造式を導入し、構造の劣化がダイレクトに影響を及ぼす項目について、きめ細かく実現象を説明できるように構成モデルを構築し、さらにそれを実際の粘土-砂互層地盤の地震時挙動のシミュレーションに適用することにより、地震時の実現象が精度良く説明できることを確認した。また、粘性角柱試供体を用いた三軸試験を行うことにより、塑性不安定により顕著に現れる分岐現象を詳細に観察することにより、3次元条件下で粘性土地地盤に現れる破壊形態について詳細に検討も行った。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)