Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
本研究は,オープンスペース周辺における火災旋風の発生条件と規模を明らかにするために,流れの可視化の容易な水中で,炎の代わりに上昇流を発生させて実験を行った.その結果,以下の知見が得られた. 1.実験では,水路に水を流して接近流を与えるとともに,水路の底面から上昇流を噴出させるようにした.噴出部の形状は,上流側を上にして逆U字型および一文字型の2通りの物を用いた. 2.噴出部が逆U字型の場合,上昇流を弱い場合には何ら旋風の発生が見られないが,上昇流がある程度強くなると,上昇流域の左右後方に中規模の渦が発生・流下するようになる(移動渦).上昇流がさらに強くなると,今度は上昇流の裏側に巻き込まれるような渦運動(巻き込み渦)が見られるようになる. 3.以上のような旋風の発生パターンを,上昇流と接近流速の比を縦軸に,および接近流速と上昇流域の幅を用いたレイノルズ数を横軸とするグラフ上で,系統的に分類することを試みた.しかし,噴出部のサイズによって分類境界の位置が変化し,普遍的な分類図を作成するに至らなかった. 4.噴出部の形状が一文字型の場合,逆U字型のときに見られなかった旋風の発生パターンも認められ,より複雑な様相を呈していた. 5.以上のことから,火災旋風の発生パターンにはさまざまな形態があり,それには火災域の形状が重要な役割を果たしていること,接近流の影響は単純に接近流速だけでは表せないことがわかった.
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