Project/Area Number |
10750490
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
舟窪 浩 (1999) 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (90219080)
舟窪 浩 (1998) 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (90208190)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | チタン酸バリウム / チタン酸ストロンチウム / 半導体 / 単結晶 / 薄膜 |
Research Abstract |
本研究では、BaTiO_3の半導体化機構をさらに検討するため、BaTiO_3の一部をSrで置換した(Ba,Sr)TiO_3の単結晶薄膜合成と、焼結体ではBaTiO_3と同様の機構での半導体化が指摘されているSrTiO_3薄膜について、Nb添加による半導体化を試みた。 まず(Ba,Sr)TiO_3薄膜についてであるが、(100)MgO基板上に合成した薄膜ではSrの置換量の増大に伴って格子定数の減少が確認され、これは従来の報告と一致した。しかしその値はこれまでの焼結体に関する報告値とは一致しなかった。この格子定数の違いは成膜後の冷却時に基板から薄膜にかかる応力を考慮することで説明できた。また、格子定数はTiの含有量によっても大きく変化することが明らかになった。得られた薄膜について誘電率の評価を行ったところ、Ba/(Ba+Sr)が0.6の時に最大値を示した。この結果は焼結体での報告値の0.7と異なっていた。さらに温度依存性を調べた結果、誘電率の最大値がこれまでの報告値より高温になっていることが明らかになった。この結果も薄膜に圧縮応力が掛かっていると考えることで説明できた。 一方SrTiO_3薄膜にBaTiO_3薄膜の場合とほぼ同様の方法でNbを添加して半導体化を試みた。しかし、種々のNb含有量およびTi含有量の薄膜を(100)MgO上に作製し、抵抗率を変化させたが、得られた薄膜はすべて絶縁体であり、半導体化した薄膜は得られなかった。また、(100)MgO基板上に作製した薄膜では、BaTiO_3薄膜では得られなかった、格子定数の膜圧依存やTi含有量依存が見られた。さらに結晶完全性もBaTiO_3と比較して劣っていることが明らかになった。今後、他の基板上への作製も行うことで、SrTiO_3薄膜の半導体化も試みていく予定である。
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