Project/Area Number |
10750497
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小俣 孝久 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80267640)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 透明伝導体 / ITO / C希土構造 |
Research Abstract |
1.光吸収スペクトルの評価・解析 (1)昨年度Er^<3+>をドープしたIn_2O_3とITOの焼結体粉末で得られたせいかの理論的な裏づけを得るため、それらの薄膜に対する低温での光吸収スペクトルの測定を予定していた。しかしながら、Er^<3+>を薄膜中にドープすることが出来ず、これについては今のところの成功していない。 (2)希土類イオンの光による電子遷移の強度に関するJudd-Ofelt理論によると、^4I_<15/2>→^2H_<11/2>の遷移は、ゼロでないU^<(2)>行列要素がある。そのような遷移では、希土類イオンの配位環境に敏感なΩ_2パラメータによって強度が大きく変わる。Er^<3+>ドープしたITOとIn_2O_3の粉末の光吸収スペクトルで見られた差は、そられの間でのΩ_2パラメータの違いを反映したものと結論された。 2.研究総括 (1)大気中で作製されたITOの密度は、電子を2個トラップした格子間酸素の存在によって解釈できる。 (2)Er^<3+>イオンをプローブイオンとしてドープしたIn_2O_3、ITOの多結晶粉末の^4I_<15/2>→^2H_<11/2>のf-f電子遷移に帰属される光吸収(約522nm)は、In_2O_3とITOとで大きな差異があることを見出した。その起源は、Sn^<4+>ドープによってC希土構造中に過剰酸素が持ち込まれ、陽イオンの配位数が増加したことであると結論された。さらに、この光吸収スペクトルの強度変化は、Judd-Ofeltの理論によって解釈できた。 (3)格子間酸素による電荷の補償を考慮し、ITOのSn^<4+>のドーピングの機構を次の欠陥反応式で表せる。2SnO_2→2Sn_<In> +2(1-z)e'+zO_i"+ 3O^×_o+(1-z)/2O_2(gas)
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