酸化物ガラス中への三次元変調構造の導入による新光学機能の創出
Project/Area Number |
10750500
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
渡辺 裕一 東京理科大学, 基礎工学部, 助教授 (70220936)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 酸化物ガラス / 非線形光学特性 / 光化学反応 / 三次元光加工 |
Research Abstract |
本研究では、波長可変固体レーザーを用いた各種酸化物ガラス材料の二光子吸収並びに非線形光学特性の分光学的評価・解析を通じて、二光子吸収による高密度励起とその緩和/光化学反応過程に関する基礎的知見を集積すると共に、これを利用した三次元変調構造を有する新規光機能性ガラス材料の創製を試みることを目的とする。 本年度の研究概要として以下の3点を挙げる。 1.GeO2単成分ガラス中の光誘起屈折率変化:シリカガラス系光ファイバーの添加成分であるGeO2のみからなるGeO2単成分ガラスを作製し、波長355nmの近紫外光レーザーを照射したところ、照射部位の屈折率が増加することを見出した。この現象のモデルとして二光子吸収が誘起する光化学反応を提案した。 2.Bi2O3-B2O3系ガラスの縮退二光子吸収:標記ガラス系に対して波長532nmにおける縮退二光子吸収を観測、二光子吸収係数を評価した。二光子吸収係数はBi2O3含有量に伴って増大し、その値は他の酸化物ガラスや酸化物結晶に比較して比較的大きい値を取ることを示した。 3.銀コロイド含有酸化物ガラスの光強度に依存した感光現象:標記ガラスを作成し、波長532nmのレーザー光を照射したところ、照射部位が脱色することを見出した。この感光特性を二光子吸収による銀コロイドのイオン化を主とした光化学反応モデルで説明した。また、脱色部位が光路全体に渡ることから、この現象を応用した三次元変調構造導入の可能性を示唆した。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)