Project/Area Number |
10750502
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Tsuruoka National College of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 隆士 鶴岡工業高等専門学校, 物質工学科, 講師 (60226024)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | テルライトガラス / 粘性挙動 / フラジリティ / 熱安定性 / 結晶化 / 粘性流動 / 結晶成長速度 |
Research Abstract |
テルライトガラスの粘性挙動とガラス組成との相関を明らかにするために、三元系テルライトガラスのガラス転移(Tg)近傍の粘度を貫入法により測定した。ガラス組成としては、結晶化に対して比較的安定な酸化亜鉛とアルカリ金属酸化物を含有する系を選択し、二酸化テルル濃度、アルカリ金属種及びアルカリ金属酸化物濃度の影響を調査した。 xR_2O-(20-x)ZnO-80TeO_2系においてアルカリ金属をLiとした場合とNaとした場合では、粘度の温度依存性のアレーニウス性からのずれの尺度である。フラジリティファクターはアルカリ酸化物含有量に対して全く正反対の挙動を示すことが明らかとなった。さらにその変化は、ケイ酸塩ガラスに見られるような単調な変化ではなく極小極大を示すことが明らかとなった。またxR_2O-(30-x)ZnO-70TeO_2系においては、Li_2Oを含有する系ではLi_2含有量が15mol%で小さな極小を示すのに対してNa_2Oを含有する系ではNa_2O含有量15mol%で大きな極大を示す結果となった。このようにアルカリ金属種および二酸化テルル量によって粘性挙動に大きな違いが生じる原因として以下の原因が考えられる。テルライトガラスは二つの構造ユニットTeO4三方両錘からなりこの構造ユニットの変化が、アルカリ金属種および二酸化テルル含有量によって大きく異なることが考えられる。このことを明確化するため高温ラマンによる構造解析を今後行う予定である。 熱安定性の評価として結晶化挙動の速度論的解析を行った。解析には、等温結晶化速度式および非等温結晶加速度式を用いた。ガラス組成としては、析出結晶とガラス組成が等しい20Na_2O80TeO_2ガラスを選んだ。解析の結果結晶は、一定の粒子数で三次元的に成長することが明らかとなった。この結果は析出結晶の直接観察の結果と良い一致を示した。また結晶成長の活性化エネルギーは約300kj/molであり、成長速度から見積もった値とほぼ一致した。
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