分子刷り込み法を用いた新規な膜電極型イオンセンサの開発
Project/Area Number |
10750586
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業分析化学
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中村 成夫 九州大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00264078)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 分子刷り込み / イオン選択性電極 / センサ / 分子認識 / 感応膜 |
Research Abstract |
従来、分子刷り込み樹脂の特異的結合能は、樹脂への吸着や、クロマトグラフィーの担体としての分離能として評価されてきた。本研究では、分子刷り込み膜として電極を作製し、その電気化学的応答により評価する手法について検討を行う。 前年度と同様に、4級アンモニウム型機能性モノマーと有機アニオン(種々のスルホン酸)とで塩を作り、架橋剤ジビニルベンゼン、ラジカル開始剤、水素結合性モノマーと混合し、高分子膜にしみ込ませ重合した。膜の支持体としては、空孔率の高いポリプロピレン不織布を用いた。この分子刷り込み膜をイオン感応膜として電極を作成し、そのイオン応答を調べた。 p-ヒドロキシベンゼンスルホン酸を刷り込んだ膜を調製し、その応答について検討したところ、この膜は他のスルホン酸でも応答したものの、刷り込んだ鋳型分子に対して選択性が見られた。また塩化物イオンを刷り込んだ膜では、スルホン酸に対して全く応答しなかった。またイオン応答するためには電子受容性の補助モノマーが必須であった。 また、4級アンモニウム型機能性モノマーの代わりにリン酸型機能性モノマーを設計・合成し、有機カチオン(アセチルコリン、N,N-ジメチルモルホリニウム、N-メチルピリジニウムなど)を刷り込んだ膜も作成し、検討した。このイオン感応膜も刷り込み分子に対して電気化学的応答を示した。完全なネルンスト応答はしなかったものの、定性的には刷り込み分子に対して効果的に応答した。分子刷り込み条件を最適化することにより、さらに選択的なイオンセンサを作ることができると思われる。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)