高反応性オキセタン誘導体の立体選択的合成法の開発とその反応性に関する研究
Project/Area Number |
10750610
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
有機工業化学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安部 学 (安倍 学) 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30273577)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | オキセタン / 光[2+2]環化反応 / 位置選択性 / 立体選択性 / ビニルスルフィド / 硫黄原子効果 / カルボニル化合物 / 励起状態 / 光「2+2」環化付加反応 / 電子移動 / 光・アルドール反応 / アルドール誘導体 / ケテンシリルアセタール |
Research Abstract |
高歪みエネルギーと酸素原子を有する3員環化合物(オキシラン)を用いる環開裂反応は、有機化合物を構築する際の重要な一段階として認識されていることは言うまでもない。一方、同様に高い反応性を示すと考えられる4員環化合物(オキセタン誘導体)の合成的利用は、限られたものに留まっているのが現状である。その大きな要因としては、それらオキせタン誘導体の位置及び立体選択性の制御が困難であったことが挙げられる。位置及び立体選択的なオキセタン誘導体の合成法が確立出来れば、現時点で合成上問題とされる点の解決法と成りうる事は明らかである。その観点に基ずき、我々はケテンシリルアセタール類とカルボニル化合物との光反応を設計し、その反応を詳細に検討してきた。本年度は、平成10年度で見いだした研究をさらに発展させる事を目的とし、新規なオキセタン誘導体の位置及び立体選択的合成法の確立に挑戦した。その結果、位置及び立体選択的なオキセタン生成に対する硫黄原子の電子的効果を新たに発見した。すなわち、ビニルスルフィドをカルボニル化合物との光[2+2]環化反応に用いることで、合成化学的に興味深い3-アルキルチオオキセタンの立体選択的合成に成功した。我々が新規に見いだしたこの硫黄原子のオキセタン生成に対する効果は、光[2+2]環化反応におけるbreakthrough的発見であり、今後更なる発展が期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)