アミノ酸残基を含む新規キラルカリックスアレーン類縁体の合成とその性質
Project/Area Number |
10750617
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
伊藤 和明 山形大学, 工学部, 助手 (80250950)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | アミノ酸 / カリックスアレーン / 分子認識 / キラリティー / 水素結合 |
Research Abstract |
1.シスチンペプチドを環内に含むキラルカリックスアレーン類縁体の合成 フェノール-ホルマリン系オリゴマー(1から5量体)とシスチンペプチド(Pro-Cys-S-S-Cys-Pro)より構成されたキラルカリックスアレーン類縁体を収率8-35%で合成した。 2.環化物の構造 NMRおよびCDスペクトルより、環内へ導入されたペプチド部分のキラリティーがシクロファン部分へ伝達し、キラルな窪みを提供していることが明らかとなった。特に、CDスペクトルにおいて、フェノール-ホルマリン系部分が3量体のものでは、その吸収強度が、著しく大きくなったことより、3量体においてキラリティーの伝達が大変有効に行われているものと考えられる。一方、CDスペクトルの溶媒効果を検討したところ、へキサン中に比ベエタノール中で著しくスペクトル強度が低下したことより、ペプチド部分からシクロファン部分へのキラリティーの伝達において水素結合が重要な役割を果たしていることが明らかとなった。 3.分子認識機能 リン酸イオンとの分子認識機能について、DMSO中にて、UVスペクトルを用い検討したところ、フェノール-ホルマリン系部分が1および4量体のものでは、会合定数(Ka)は、10^3であったが、フェノール-ホルマリン系部分が2および3量体のものでは、会合定数(Ka)は、10^4と約10倍大きくなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)