小さなバンドギャップを有する強誘電液晶性導電性高分子の開発
Project/Area Number |
10750642
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子構造・物性(含繊維)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
後藤 博正 筑波大学, 物質工学系, 助手 (40292528)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | キノイド構造 / 液晶 / 強誘電性 / バンドギャップ / ピロール / イソチアナフテン / 共役系ポリマー / メチン基 / チオフェン / π共役ポリマー |
Research Abstract |
π電子共役系ポリマーにキノイド構造を導入することにより、著しくバンドギャップが狭くなることが理論的に予言されている。本研究は、ピロールまたはイソチアナフテンをメチン基で連結し、この部位に強誘電液晶性置換基を導入したポリマーを合成し、その電気的および光学的特性を調べた。特にピロールを用いた系では、窒素部位にも強誘電液晶性置換基を導入した。ここで、重合後にメチン部位を形成させるため、末端にアルデヒド基を有する強誘電液晶性置換基を合成した。この化合物とピロールあるいはイソチアナフテンを酸触媒を用いて連鎖反応的に脱水縮重合させ、目的とするポリマーを合成した。合成したポリマーの評価は元素分析、IR,UV,NMR,GPC等の分光学的方法を用いて行った。NMRからはポリマーの主鎖のメチン部位が二重結合と単結合の繰り返しからなることが示唆され、GPCからは直線的構造を有することが明らかとなった。液晶性は偏光顕微鏡観察、DSCにより確認した。特に偏光顕微鏡観察において強誘電液晶相に特有な、すじ付き扇状構造が観察された。XRD測定においては強誘電液晶を示す温度範囲で側鎖の液晶性置換基が傾く様子が確認された。さらに、ソーヤータワー法により強誘電体に特徴的なヒステリシスループが観察された。また、このポリマーの誘電率、自発分極、電気伝導度などを評価した。以上を通して強誘電液晶性と電気伝導性をあわせもつポリマーの開発を行った。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)