Project/Area Number |
10760013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
作物学
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Research Institution | Kyushu Tokai University |
Principal Investigator |
松浦 朝奈 九州東海大学, 農学部, 講師 (30299672)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | イネ科作物 / 耐乾性 / 根の成長 / 葉ざし法 / ファイトマー / 水ストレス / 塩ストレス / 作物 / 耐塩性 |
Research Abstract |
イネ科作物3種(トウモロコシ,パールミレットおよびヒエ)を供試し,成長部位が根のみである「葉ざし」個体を作出して低培地水ポテンシャル下における根の成長について調べた.生育の途中から培養液にポリエチレングルコールを添加した水ストレス区(培地の水ポテンシャル-0.54MPa)と添加しない対照区(培地の水ポテンシャル-0.02MPa)を設けた.パールミレットとヒエは水ストレス下でも光合成・葉の水分状態を低下せず,根の成長を維持したのに対して,トウモロコシは光合成・葉の水分状態を著しく低下し,根の成長も大きく減少することが判明した.パールミレットとヒエは低培地水ポテンシャル下でも根の乾物重の相対成長率を保持し,側根の比根長を増大したため根の成長速度を維持したことを明らかにした.この結果については論文にまとめ,Plant Production Scienceに発表した. これらの結果から耐乾性の強いパールミレットと耐乾性の弱いトウモロコシを用いて土壌乾燥ストレスを与え,初期の反応を調べたところ,パールミレットでは葉の水分状態の気孔伝導度が低下するより以前に土壌深層において根の発達が認められたのに対し,トウモロコシでは葉の水分状態や気孔伝導度の低下より以前に土壌浅層での根の発達が認められた.このことから,2作物の耐乾性の種間差異は土壌乾燥ストレス初期における根の発達に基づくものと考えられた.現在は各土壌層における2作物の根のたんぱく質の解析を進め,土壌乾燥ストレス下で発達に関る特異的なタンパク質を明らかにしようとしている. また,上記の結果をより詳細に調べるために,培地の水ポテンシャルを一定にした寒天培地においてパールミレットとトウモロコシを培養し,水ストレス初期の根の成長を地上部の反応とともに調べる研究を計画中であり,科学研究費補助金の奨励研究(A)に申請中である.
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)