遺伝子多重組換えによる根端組織の糖代謝改変と有機酸放出能力の強化
Project/Area Number |
10760036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plant nutrition/Soil science
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
小山 博之 岐阜大, 農学部, 講師 (90234921)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | シロイヌナズナ / 酸性ストレス / 根端 / 組換え |
Research Abstract |
本研究では当該年度に以下の3点を明らかにした. 1.シロイヌナズナの根端領域の酸性ストレスの評価に関する項目.シロイヌナズナの根端をモデルとする伸長と障害のパターン化を行った. シロイヌナズナの根端は酸性pH条件下では極めて感受性が高く,特に伸長段階にある植物体では極めて短期間の間に損傷を受けることが明らかとなった.尚,これを阻止するには水耕液中に2価の金属イオンを添加すれば十分であり,カルシウム以上のイオン半径を持つ元素には軽減作用がある.また,カルシウム存在下ではホウ素の添加でも軽減された.これらの金属イオンと反応性を有する生体化合物のうち,pH依存性を有するものはペクチン質と考えられる. 2.有機酸放出能力に関連する遺伝子の端離.有機酸放出は酸性条件下で可溶化する毒性を持つアルミニウム等の金属イオンの毒性を軽減する機構と考えられる.ここでは,低リン酸耐性ニンジン培養細胞に関するこれまでの知見に基づき,有機酸代謝に関連する遺伝子cDNAの完全長を端離することを試みた.cDNAライブラリーのスクリーニング若しくはディジェネレートプライマーを用いたPCR法により部分配列を決定し,さらにRACE法により非翻訳領域を含む完全長のクエン酸合成酵素遺伝子とNADP特異的イソクエン酸脱水素酵素遺伝子を端離した.3.クエン酸合成酵素過剰発現植物の作出.ニンジン培養細胞及びシロイヌナズナ植物体にそれぞれ,シロイヌナズナ及びニンジンのミトコンドリア型クエン酸合成酵素遺伝子を導入した.この際,ニンジン培養細胞ではクエン酸放出能力が増加し,リン酸アルミニウム給源での生育が改善された.これら宿主に対しては,NADP特異的イソクエン酸脱水素酵素遺伝子をアンチセンス方向に組換え発現抑制を行い,さらにクエン酸合成能力を強化してその耐性発現を明らかにする予定である.
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Report
(1 results)
Research Products
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