アレン構造を有する植物ホルモンABA関連化合物の生物的意義の解明
Project/Area Number |
10760070
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioproduction chemistry/Bioorganic chemistry
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
山本 浩敬 新潟大, 農学部, 助手 (60293205)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ABA / 不斉合成 / アレン / ネオキサンチン / グラスホッパーケトン |
Research Abstract |
乾燥ストレス条件下での植物ホルモンABAの生合成経路は、カロチノイド経路(C_<10>経路)による。ジオキシゲナーゼによってC_<40>前駆体ネオキサンチンからC_<15>のキサントキシンがABA生合成中間体として切り出される際、副生が予想される一連のアレン型化合物の効率的な不斉合成法の確立を目指し鋭意検討を行った。 草食昆虫由来の代謝物として単離されたグラスホッパー・ケトンについての合成例がいくつか報告されているが、どれもアレン構造構築の際の反応収率が低く充分量のサンプルを供給する方法となっていない。当該研究対象のアレン型化合物の合成についても従来のアプローチを試みたが、低収率であること、生成物としてジアステレオ混合物を与えること、工程が煩雑であることなどの欠点が認められた。しかし、例外的にSmI_2によるプロパルギル・アセテートの還元法(Tetrahedron Lett.,27,5237-5240,1986)が古い報告であるにもかかわらず、当該研究に比較的適した反応であることが判明した。しかも、微生物酵素あるいはSharpless不斉エポキシ化などによって調製されるシクロセキサノン誘導体が、一連のアレン型化合物の合成における共通で有用なキラル・ビルディング・ブロックとなり得ることが判明した。すなわち、共通のシクロセキサノン誘導体に対し、種々のアセチレン側鎖を付加した後、アセチル化、次いでSmI_2で還元することによって、一連のアレン型化合物の合成が本質的に同じ手法で調製可能となる見込みが得られた。 また本研究では、アレン型化合物以外にも、ABA生合成に関連の深い一連のC_<15>-アルコール類の合成や代謝実験なども試みた。
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Report
(1 results)
Research Products
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