海藻の実験生物化のための凍結保存によるカルチャーコレクションの樹立
Project/Area Number |
10760117
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General fisheries
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
桑野 和可 長崎大学, 水産学部, 助教授 (60301363)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 凍結保存 / 液体窒素 / アオノリ属 / ホンダワラ属 / DMSO / エチレングリコール / プロリン / コンブ目 / グリセロール |
Research Abstract |
ホンダワラ属藻類の藻体およびアオノリ属藻類の藻体と配偶子の凍結保存を試みた。フィールドから成熟したホンダワラ属藻類の藻体を採集し,そこから受精卵を単離して単藻培養株を樹立した。小さく切った藻体をさまざまな凍害防御剤の中に入れ,一旦-40℃までゆっくりと冷却した後,液体窒素温度まで急速冷却し,解凍直後にエリスロシン染色によって細胞の生死を判定した。その結果,100%海水に10%エチレングリコールと10%プロリンを混合した凍害防御剤が最も効果的で,葉の表皮細胞については50%以上が生残していた。しかし,解凍した藻体片を培養しても成長しなかった。アオノリ属藻類については,フィールドから採集してきた藻体から遊走子または配偶子を放出させ,それらを単離培養して単藻培養株を樹立した。これらの藻体を100%海水に10%DMSOと5%プロリンを混合した凍結媒液に入れ,凍結保存した。藻体の生残率は培養株によって異なった。凍結保存前に藻体を0.5Mソルビトール海水で処理すると,生残率は上昇した。アオノリ属藻類の配偶子を藻体と同様の方法で凍結保存した結果,わずかではあったが配偶子の生残が認められた。 ヒラアオノリ単藻培養株(MGEC-1,2)については,藻体を新鮮な大量の培養液に移し換えることにより成熟を誘導できることがわかった。これにより,必要なときにいつでもヒラアオノリの配偶子を供給できるようになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)