Project/Area Number |
10760144
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Irrigation, drainage and rural engineering/Rural planning
|
Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
小島 信彦 明治大学, 農学部, 講師 (10277725)
|
Project Period (FY) |
1998 – 1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 渓流取水工 / バースクリーン / 流入係数 / カスケード / デフレクター |
Research Abstract |
バースクリーン複合型渓流取水工の水理諸元の算定にあたっては、取水工上流側の比エネルギーに基づき、計画取水量、渓流河川流況を考慮して決定している。このとき、土地改良事業設計基準(農林水産省構造改善局)では、流入係数μ=0.5〜0.55程度を与えるものとされている。しかし、この係数は、バー材料として管径100mm程度の鋼管を用いた場合を想定しており、鋼管の代わりに鋼棒を使用すると、バーに沿って流れる流下水が、バースクリーンの隙間に落ちやすくなるため、流入係数も一律ではなく、変化するものと考えられる。バーの隙間幅を一定とし、管径を28mm、40mm、50mmの3種に変えて水理模型実験を行なったところ、流入係数は、0.43〜0.48程度となり、このままでは所期の取水量が確保できないことになる。したがって、流入係数を上記のように固定することは問題があるといえる。ただし、バースクリーン下流側にデフレクター(エンドシル)を設けると、必要水量は確保できることも確認している。 また、前述のように、バー材料として、鋼管の代わりに鋼棒を用いると、同一の取水条件に対して、バーの長さを短くできるので、取水工の落差を小さくすることができ、すなわち、取水工の規模を小さくすることができるので、流域環境の保全を図ることができる。 さらに、計画取水量が大きくなる場合、あるいは取水工建設地点の落差が大きくなる場合には、1段の落差を小さくし、バースクリーンを複列に設置することにより、全断面式の魚道機能を備えた構造とすることができる。この構造は、水クッション内に土砂礫が堆積しにくいのみならず、連続した斜面(バースクリーン部)を水が流れ落ちる(カスケード式)ので、景観的にも優れたものとなる。
|