Project/Area Number |
10770061
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
永田 浩一 愛知県がんセンター, 生化学部, 室長 (50252143)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | Cdc42 / FGD1 / 低分子量GTP結合蛋白質 / 細胞骨格 |
Research Abstract |
Cdc42はRhoファミリーに属する低分子量GTPaseで、活性化によりアクチン再構成を誘起し糸状突起の伸張を促進するほか、接着斑形成、セリン・スレオニン-キナーゼPAKの活性化、JNK-MAPキナーゼ活性化、DNA合成促進などの多彩な細胞機能を制御している。しかし、これらの細胞応答の具体的なシグナル経路については殆ど不明である。前年度までの研究実績に基づいて本年度は、FGD1に結合する蛋白質の同定を試みたが、Cdc42のシグナルを調節するような分子を同定することはできなかった。その一方で、Cdc42と協調的に機能すると考えられるRhoのシグナル伝達系路の機能解析を行い以下のような結果を得た。即ち、Rhoの標的蛋白質Rhoキナーゼは細胞質分裂や細胞骨格制御などに中心的役割を果たしているが、その詳細な分子機構は不明であった。この度私共は、Rhoキナーゼによる中間径フィラメントであるデスミン・ビメンチンのリン酸化が蛋白質フォスファターゼ1との協同的メカニズムにより制御されていることを報告した。この実験結果は、細胞骨格蛋白質のリン酸化がキナーゼだけによる一方向性のものではなく、フォスファターゼによる脱リン酸化との精妙なバランスによって非常にダイナミックにコントロールされていることを細胞レベルで証明したものである。
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