Project/Area Number |
10770079
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human pathology
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Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
加島 健司 大分医科大学, 医学部, 助教授 (90244160)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | X染色体 / RFLP / HUMARA法 / Clonality解析 / 内分泌臓器 |
Research Abstract |
1.パラフィンブロック組織からDNAを抽出し、HUMARA法を施行した。 (1)固定時間が24〜48時間を超える組織から得られたDNAは断片化を来し、PCRによる増殖は不良であったが、固定条件が良好な組織を選択したところ、安定した増幅結果が得られた。約半数の症例がandrogen receptor遺伝子に関してヘテロであり、解析可能であった。 (2)バセドウ病と腺種様甲状腺組織ではHpaII後も2本のバンドは消失せず、polyclonalな増殖と推定された。 (3)予想に反して、典型的な甲状腺濾胞腺種ならびに濾胞腺癌もpolyclonal patternを示した。さらに甲状腺乳頭癌もpolyclonalと判定された。 2.上記(3)の結果は、腫瘍組織の間質細胞DNAの干渉に起因すると推定し、Dynal社製Magnet-beads(BerEP4抗体結合)を用いて腫瘍組織からの癌細胞選択的採取を試みた。 (1)組織消化条件を調節した結果、乳頭癌細胞は1〜3個の、リンパ球やfibroblastなどの間質細胞は単個に分離でき、BerEP4-coated magnet beadsにより、ほぼ上皮細胞のみからなる細胞集団を分取できた。しかし、組織消化時に使用する酵素(trypsin)によって正常甲状腺濾胞細胞のBerEP4抗原性が賦活化され、病変周囲の正常細胞も同時に回収されている可能性が指摘された。 (2)腫瘍細胞以外に上皮細胞が存在しなし甲状腺濾胞癌の軟部組織への転移巣に対し、同手法を用いたところ、monoclonal patternが得られた。 3.Magnet-beadsを用いた細胞分取法は標的細胞以外に上皮細胞が存在しない検体に有効であり、甲状腺内病変に対しては、古典的なmicrodissectionを用いるべきと思われた。
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