Project/Area Number |
10770100
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
秋山 隆 岡山大, 医学部, 助手 (80294411)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | コロイド鉄 / 中皮腫 / フリーラジカル / ビタミンE |
Research Abstract |
離乳直後の雄性ウイスターラット103匹をビタミンE欠乏食(n=36)、ビタミンE対照食(n=33)、ビタミシE過剰食(n=34)の3群に分け飼育。コロイド鉄の腹腔内注射を週に2〜3回行い、以後も食餌は特別食を継続し、適宜解剖を行いながら経過観察し、現時点までで次のような結果を得た。1)注射終了後翌日の解剖では、3群とも腹腔内には多量の鉄沈着を認めた。肝臓、腎臓などの諸臓器には著変を認めず、鉄沈着状態、臓器の組織所見について3群に有意な違いは認めなかった。2)平成10年6月9解剖では、3群とも腹膜中皮にわずかに重積所見を認めるが、3群で有意差はない。他の諸臓器にも著変は認めない。3)10月に解剖したラットでは、ビタミンE欠乏食群2匹のうちの1匹の両側睾丸部に、中皮の乳頭状腫瘍性増殖を認めた。他の1匹には肩甲骨部に腫瘤形成を認め検索したが、軟部系腫瘍で偶発病変と判断した。ビタミンE対照食、ビタミシE過剰食のラットには中皮の増殖巣は同定されなかった。4)平成11年1月初旬の解剖では、ビタミンE欠乏食群の3匹のうちの1匹に睾丸部中皮の乳頭状増殖を両側に認めた。他の2匹も睾丸表面は光沢を失い、中皮は粗造になっていた。ビタミンE対照食、ビタミンE過剰食のラットの睾丸部は、光沢があり血管透過性も良好で、中皮の増殖も認めない。腹膜への鉄沈着はどの群も同様であり、腹膜には腫瘤形成は認めない。3、4を総合すると、ビタミンE欠乏食群の腫瘍性病変発生率は2/5で、対照食群0/3,過剰食群0/3という結果である。ビタミンE欠乏が中皮腫発生に寄与するらしい傾向がうかがわれた。
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