Project/Area Number |
10770318
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
長谷川 浩 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00237984)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 加齢 / Ca^<2+>感受性 / 再灌流傷害 / BDM / Ca^<2+> de-Sensitizer / Ca^<2+>de-sensitizer |
Research Abstract |
実験計画に述べたように、心筋細胞のCa2+感受性に対する変化を経時的に研究した報告は現在までに無く、また虚血再灌流後のCa2+感受性についても以前に報告も無い。我々は、本年度においてこの加齢における心筋細胞のCa2+感受性の変化の基礎実験として、50週齢(熟年)、100週齢(老年)のF-344ラットを用い、以前に検討したCa2+イオンde-sensitizerであるBDMを心筋虚血・再灌流モデルに用い、再灌流後の左室圧、心筋代謝産物、45Ca2+取り込み量を比較した。結果として、BDM投与に関し、虚血前投与にて50週齢、100週齢とも左室圧、心筋代謝産物の回復の改善が見られた。また昨年度基礎実験として12週齢、24週齢のデータを取っておりこの2群間において統計学的な有意差こそ出なかったものの、左室収縮期圧の回復率で12週齢が70%に対し24週齢は63%とやや低下傾向を示した。本年度の50週齢では57%,100週齢では53%という結果であった。心筋代謝産物(ATP,CP,Lactate)に関しては4群間に大きな変化は見られなかった。45Ca2+の取り込み率に関しては薬剤非投与群においてに有意差はなかったものの、BDM投与において12週齢のが取り込み率の低下が顕著であり、24週齢、50週齢、100週齢においては統計学的な有意差は認められなかった。以上より、加齢が進行するにつれ、再灌流傷害からの左室圧の回復は低下傾向にあるものの、心筋代謝産物、45Ca2+の取り込み率に関しては老化の進行には一致せず、一定のレベルで安定することが判明した。これは老化を研究する上で極めて重要な知見と考えられた。
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