微細粒子を用いた心筋内微小血管血流と心筋局所微小変位解析
Project/Area Number |
10770330
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
淺野 誉久 (浅野 誉久) 川崎医大, 医学部, 助手 (40289145)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 冠血流動態 / 冠微小循環 / 拍動心 / 流れの可視化 / 心内膜下心筋 / 心外膜下心筋 / 心筋変形 / 微小変位 |
Research Abstract |
心筋収縮によるメカニカルストレスは心筋への冠動脈血液流入を阻害し、心筋虚血の発症に強く関与している。本研究では冠微小血管血流動態と微小心筋メカニクスとの関連性を解明するため、まず本年度は、高速度CCD生体顕微鏡と微細粒子光マーカを用いてin vivoにおける心内膜側および心外膜側の冠微小循環の血流動態を解析し、また別個に心外膜側微小領域の心筋歪み解析の方法論を確立した。 実験は麻酔開胸犬の拍動心を対象とした。冠微小血管血流計測は近年当教室で開発した毎秒200枚のフレームレートの時間分解能を有するニードルプローブ型高速度CCD生体顕微鏡を用いて冠細動脈を直接観察し、可視光で明るい散乱光が得られる微細粒子光血流マーカ(直径5〜15μm)を冠動脈内投与することによってその血流を可視化した。画像処理によって血液流速パターンの解析を行った。その結果、心内膜側冠細動脈で収縮期には著明な血液逆流を、また心外膜側でも収縮期には血液流入が著しく阻害され、少なからず逆流を認めるものも確認された。また、冠血流速度減速は収縮期の左室圧上昇(圧の駆動)に先行して開始しており、これが毛細血管レベルの微小領域における心筋変形に起因することが強く示唆された。一方、心筋微小領域の変形を可視化・解析するために、まずは心外膜側における方法論の確立に成功した。歪み計測のために同光マーカを心表面に埋め込み、同高速度CCD生体顕微鏡を用いて数百μmオーダの微小心筋領域局所の収縮期歪みを可視化・解析した。心筋変形の開始は左室圧の駆動に先行し、これは冠細動脈血流速度の急激な減速が開始する収縮開始期に全く一致していることが明かとなり、微小心筋歪みのメカニクスと微小冠血流動態の強い関連性が示唆された。今後心内膜側心筋の変形を可視化・解析する方法論を開発して行く予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
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