汎発性強皮症患者皮膚線維芽細胞におけるTGFβレセプター発現について
Project/Area Number |
10770427
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
川上 民裕 東邦大学, 医学部, 助手 (20297659)
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Project Period (FY) |
1999 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 汎発性強皮症 / TGFβ / TGFβレセプター / 皮膚線維芽細胞 / オートクライン制御 / コラーゲン / 線維芽細胞 |
Research Abstract |
汎発性強皮症患者皮膚線維芽細胞におけるI型、II型TGFβレセプターの発現量は、Northern blotting及び^<125>-I-TGFβbindingにて、2倍増加、I型コラーゲンは3倍上昇した。これは強皮症の病因の一つであるコラーゲンの過剰産生、沈着が、TGFβシグナル伝達経路との関与を示唆する。次に正常線維芽細胞にI型、II型TGFβレセプターをtransfectionさせ過剰発現させると、TGFβ存在下、非存在下ともCAT assayによるコラーゲンプロモーター活性は3から4倍の上昇をした。I型、II型TGFβレセプターをいっしょに過剰発現させると、より上昇した。一方、セリンスレオニンカイネースの欠損したTGFβレセプターではみられなかった。この所見は、TGFβのコラーゲン産生過程に、TGFβレセプターを介したオートクライン制御の存在を推測させる。次に、この反応系に、抗TGFβ抗体を投与しオートクライン制御を阻害すると、プロモーター活性は有意に低下し、プラスミン投与でオートクライン制御を活性化させると、プロモーター活性は上昇した。以上より、TGFβレセプターは、オートクライン制御でコラーゲン産生を調節し、過度なレセプター発現でよりコラーゲン産生が強まる。特に強皮症線維芽細胞ではTGFβレセプターが増加しているため、オートクライン制御が活性化し、これを介してTGFβが増強され、コラーゲン産生を刺激していると考えられた。現在、in vivo系として強皮症患者より皮膚生検を採取し、免疫組織化学染色を用いてTGFβ及びレセプターの発現を検索中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)