脂肪抑制法の新手法を用いた乳腺の造影MRIの画質評価とその乳癌描出能に関する研究
Project/Area Number |
10770441
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Radiation science
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
川島 博子 金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (70293355)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 脂肪抑制法 / 造影MRI / 乳癌 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き今年度も,周波数選択励起IRパルスによる新しい脂肪抑制法を用いてこれまでに約100例の乳腺dynamic MRIを施行した.この方法では簡単な撮像操作で恒常的に均一な脂肪抑制効果を得ることができ,検査時間の短縮が可能となった.腫瘤形成のある乳癌は全例描出できた. 当院では乳癌の外科治療として乳房温存療法を積極的に取り入れているが,切除標本の断端部の術中迅速病理診断で癌陽性となれば,術式の変更を余儀なくされる場合もあり,術前の正確な癌の進展度診断が重要となる.術中断端陽性の主な原因は腫瘤形成のない微小な乳管内癌であり,我々の方法による乳腺dynamic MRIの乳管内癌の描出能を検討した.乳管内癌の中でも大きさが大きいもの,しかも高密度に存在する場合はMRIでの描出が可能だった.当院での乳房温存療法施行例の約25%が術中断端陽性となり追加切除が必要だったが,断端陽性の原因は微小かつ低密度な乳管内癌の存在であることが多かった. 乳癌の摘出生検後の癌残存の有無の診断も重要であるが,生検部位の周囲には造影剤投与による濃染がかなり長期間持続し,特に微小な残存乳癌の場合造影MRIによる存在診断は困難だった. 今回検討した脂肪抑制法の新手法と従来からの主流であるFat Sat法の画像を比較したが,新手法では造影MRI上の濃染を異常濃染ととるかどうかの判断が,特に微小濃染の場合難しかった.今後は旧法でさらに空間分解能を高めた画像とも比較することによって,乳腺MRIの最適な撮像方法の確立を目指す予定である.
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)