Research Project
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
昨年度において染色体転座を持つ患者末梢血サンプルからB細胞のセルライン化を行い、それを完了させた。そしてYACクローン、P1クローンをプローブに用いたFluorescence in situ hybridization(FISH)解析をスタートさせた。本年度も、FlSH法を用いて染色体転座の分断点を探索するために、昨年度に引き続き8番染色体由来のYACクローンをプローブに用いたFlSH解析を実施した。しかしながら、染色体分断点を含むような、または分断点を挟むようなクローンを見付け出すことはできなかった。そこでアプローチを変えて15番染色体上の分断点の位置情報を基にクローンを選択し、同様のFlSH解析を行うことにした。まず、15番染色体分断点近傍に存在すると思われるSTSマーカーを用いてクローンの選定を行った。そしてこれらのクローンDNAをプローブに用いて同様のFlSH解析を行った。その結果、選定したクローンが染色体分断点の近傍に存在することが示された。さらに分断点に近づくために、広範囲の領域をカバーする15番染色体由来のYACクローンをプローブに用いてFlSH解析を行ったところ、分断点から約1Mb以内に存在すると思われるYACクローンを見つけだすことができた。現在は、さらに分断点に近づくために1〜2MbにまたがるYACクローンを選定し、分断点を含むクローンの同定を目指している。
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