IgA腎症におけるFc alpha レセプターの役割について
Project/Area Number |
10770532
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Kidney internal medicine
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
高橋 俊雅 順天堂大, 医学部, 助手 (70291664)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | FcαR / メサンギウム細胞 / シグナル伝達 / MCP-1 / IgA腎症 |
Research Abstract |
IgA腎症の発症に至る機序については、多角的な検討がなされ、IgA免疫複合体(IgA-IC)の関与が示唆されているものの、未だ十分には解明されていない。免疫複合体による炎症では、Fcレセフター(FcR)が中心的な役割を担っていることが知られており、近年IgAのFc部分を認識するFcαRがメサンギウム細胞(MC)にも存在することが明らかにになったことから、FCαRのIgA腎症への関与が注目されている。しかし正常MCにおけるFcαRの発現レベルは非常に低く、また実際にどのような機能を担っているのかは分かっていない。そこで、MCにFcαRおよびFcRγ鎖遺伝子を導入し、機能的なFcαRを強発現する細胞株を樹立し、FCαRがIgA/IgA-ICを介してMCに如何なる機能を誘導するか解析した。 FcαRおよびγ鎖をマウスメサンギウム細胞株(SV40MES13)に遺伝子導入し、ベクターのみ導入したクローン(4H)、FcαRのみを強発現したクローン(F)、FcαRおよびγ鎖を強発現したクローン(Fγ1)の3種類のMCを樹立した。このMCを熱凝集IgAで刺激し、培養上清中のMCP-1をELISA法にて測定したところ、Fγ1での培養上清中におけるMCP-1の濃度が4H、Fに比べて有意に高かった。またMC上のFCαRを架橋刺激することによって、数種類のリン酸化蛋白が検出され、免疫沈降法によりγ鎖およびsykのリン酸化を確認した。MCにおけるFCαRの発現とIgA(-IC)によるその活性化は腎炎の発症に寄与している可能性が示唆されたが、今後はさらに糸球体腎炎におけるFCαRの果たす役割ついて解析するためにマウス、ラットを用いたin vivoでの検討もおこなっていきたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)