甲状腺細胞におけるインターフェロンγの細胞内情報伝達系の調節機序の研究
Project/Area Number |
10770554
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Endocrinology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
森 弘毅 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80301050)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | インターフェロンγ / 甲状腺 / IRF-1 / TSH |
Research Abstract |
本研究でインターフェロンγ(IFNγ)応答遺伝子の一つ、interferon regulatory factor-1(IRF-1)遺伝子の発現が甲状腺刺激ホルモン(TSH)、抗甲状腺剤、甲状腺ホルモンにより影響を受けるかを、ラット培養甲状腺細胞FRTL5を用いて検討した。IFNγはIRF-1 mRNAレベルを増加させた。TSHはIFNγによるIRF-1 mRNAレベルの増加を20-30%低下させた。cAMP誘導体やforskolinでもTSHの時と同様な結果が得られ、TSHの作用はcAMP系を介するものと考えられた。一方抗甲状腺剤のメチマゾール(MMI)、プロピルチオウラシルや構造類似体のイミダゾール、さらには活性型甲状腺ホルモンであるT3にはそのような効果はなかった。次にTSHとMMIがIFNγの細胞内情報伝達系のより上流に位置する転写因子STAT1の活性化(チロシンリン酸化)に影響を及ぼすかを検討した。IFNγはFRTL5細胞においてSTAT1のチロシンリン酸化を誘導した。TSHとMMIはIFNγによるSTAT1のチロシンリン酸化に影響しなかった。以上のようにTSHはcAMP系を介して、IFNγによるIRF-1遺伝子の発現を抑制することを明らかにした。しかしTSHはIFNγによるSTAT1の活性化にチロシンリン酸化と同様に必要なセリンリン酸化など、他の経路に作用しているものと推測された。本研究の成果は現在投稿中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)