Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
開心術における心筋傷害の程度を評価するために体外循環開始前,大動脈遮断後(15分間隔),体外循環離脱後の各h-FABP,CPK,CPK-MB,トロポニンI,トロポニンTを測定し検討しました. h-FABPは,心筋細胞の障害時に速やかに血中へ逸脱っする蛋白であり,他の検査項目に比べ大動脈遮断時の虚血状態での反応をも鋭敏に繁栄していました.しかし,遮断時間とh-FABPの値との間には完全な相関はなく,心筋保護の方法での差が表されていると考えました.特に,逆行性心筋保護のみに頼った保護法では一部でh-FABP(1峰目)はもちろん他のデータも高値を認めました.今後も症例を加え検討する予知があります・ h-FABPの最大値は大動脈遮断後1時間と8時間の2峰性を示しており,反応の鋭敏さから大動脈遮断に伴う虚血(心筋予後の有用性)と大動脈遮断解除に伴う再灌流障害が示されました. 特に,術後人口心肺離脱時に大量のカテコラミンを使用した症例では,2峰目のピ-ク値が高値でありありました.これは,十分な心機能が回復する前に人工心肺から離脱するために大量のカテコラミンを使用した症例でした.十分なエナルギー代謝のできていない心筋に対し,強制的にカテーコラミンを使用することで心筋の酸素消費量が亢進し再灌流障害を助長したと考えています. 逆行性心筋保護のみに頼った保護法は十分とは言えず,順向性を加える必要があります.また,人口心肺からの離脱は慎重に行い,最小限度のカテコラミン使用が望ましいと考えられます. 逆行性心筋保護のみに頼った保護法の中にも,h-FABPが上昇しない症例もあり検討が必要であります.
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