Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
人工関節の関接摺動面より生じる磨耗粉は骨溶解につながる重要な問題であり,これらを減少させることが長期成績を安定させる重要な課題である。実際に使用される材質(チタン合金、コバルトクローム合金、ステンレス、UHMWPE(超高分子量ポリエチレン、アルミナセラミック)の微粒子を用いて家兎大腿骨に埋め込み,骨組織との反応を見た。各粒子のサイズ(submicron〜100μm)および種類の比較では材質の違いがもっとも影響することが示唆された。これらの粒子を家兎末梢血より単離培養した単球系細胞とともに家兎大腿骨内の近位と遠位にスクリューで密栓した後圧力を加えたが,骨のRemodelingに伴い、圧の低下を認め,一定の圧力が保てなかった。スクリューの形態,材質を変更して試したが,瞬間的に強い圧を加えることが困難でもあり,Osteolysisモデルの作成は困難であったが、また、各種Cytokine抗体を用いた群との比較を行った。また、実際の人工関節を用いてMTSマシーンを用いた磨耗試験を行った,その結果,人工股関節においては,ポリエチレンの厚さよりも骨頭径が磨耗粉産生により強く関与しており、ポリエチレンカップの角度がより急峻なほどポリエチレンのダメージは大きく、荷重方向外側に向かう傾向があり、角度が低いほど内側に磨耗方向が向かうことがわかった。長期経過にはさらに時間をかけて解析する必要がある。 人工膝関節においてはガンマ線を照射し,空気中で酸化を受けたより薄いポリエチレンの表面磨耗と破壊が大きかった。セラミック膝関節ではセラミックの磨耗はほとんど認めず,ポリエチレンの磨耗が大きく関与することが示唆された。 ヒアルロン酸を保護剤として用いた金属対ポリエチレンの磨耗解析では試験開始直後は良好な界面保護作用が見られたものの時間の経過とともにその効果は低下した。
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