Project/Area Number |
10770769
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
菊地 利浩 順天堂大学, 医学部, 助手 (40234190)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | アミノペプチダーゼ-N / スパイノルフィン / 脳脊髄液 / 疼痛 / プロテアーゼ / アミノペプチダーゼN |
Research Abstract |
我々は、今までに内因性オピオイドであるエンケファリンを調節する物質としてウシ脊髄よりspinorphinを単離し、更にこれが痛みや炎症等の制御機構に深く関与している可能性のあることを明かにしてきた。又、末梢での鎖痛試験でspinorphinがブラジキニンの内因性アンタゴニスト候補である可能性があることも報告している。本研究では、痛みや炎症の存在下でヒト脳脊髄液中のspinorphinとその代謝酵素がどの様な動態を示すかについて探究することを目的とした。平成10年度では、本大学内倫理委員会で承認を得て脊椎麻酔時に脳脊髄液を採取し、これを検体として、ヒト脳脊髄液中には合成基質Ala-Ala-AMCを分解する酵素が豊富に含まれていることを明かにした。更にこの酵素がspinorphinの代謝酵素アミノペプチダーゼNであることを、プロテアーゼ阻害物質ロイヒスチン等を駆使して同定した。この酵素は正常群と比較して疼痛群で有意に上昇していた。本酵素が痛み等を調節する活性ペプタイドに要として働いていることが考えられた(平成11年、日本麻酔学会で発表。平成12年4月、臨床麻酔に掲載予定)。平成11年度ではspinorphinの定量法を新しい酵素免疫抗体法で確立した。本物質は脳脊髄液中に数百pg/mlで、エンケファリンと同じ高濃度に存在していた。今後spinorphinがどの様な病態で顕著な動きを示すか検討する予定である。
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