Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
[目的]マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)は、卵巣癌の浸潤・転移に重要な役割をなす可能性が示されている.本研究では、MMPの卵巣癌組織における発現を検討した。 [方法]ヒト卵巣癌症例(40例)、良性卵巣腫瘍(20例)正常卵巣(34例)の組織ホモジネイトを用い、サンドイッチイムノアッセイ(SIA)法にてMMP-1,-2,-3,-7,-8,-9、TIMP-1,-2を測定し臨床病理学的検討を行った。次に、gelatin Zymograpy、Carboxymetylated Transferine Zymographyを用い、MMPの活性化型を検出した。更に、Northern blot法を用い、MT1,2,3-MMPmRNAレベルの解析を行った。 [成績]SIA法の結果、腫瘍部のMMP-1,8,9の含有量は、良性腫瘍や正常組織より有意に高値であった(p<0.05)。癌組織局所において、MMP/TIMPの不均衡があり、MMP産生優位であった(0.658vs0.108vs0.173,p<0.05)。臨床病理学的検討では腹膜転移群にMMP-9/TIMP-1が、リンパ節転移群にMMP-2の癌組織含有量が陰性群に比べて有意に高く(3.08vs0.067,0.467vs0.18,p<0.05)、転移様式におけるMMP産生量の差異がみられた。また、 Zymographyにより同部位での活性化型MMPが検出された。RT-PCR法により、癌組織でのMT1,2,3の発現率は、それぞれ62.5%、50%、6.3%で、MMP-2の活性化率とMT1,MT2の発現量は正の相関を示した。 [結論]卵巣癌組織において、MMP-1,2,8,9が注目すべきenzymeであり、特に腹膜転移にMMP-9/TIMP-1不均衡が、リンパ節転移にMMP-2の発現と活性化が重要であると考えられた。
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