Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
婦人科癌の浸潤・転移と細胞外マトリックスの関係を、子宮頸癌、子宮体癌、卵巣癌細胞株を用いて解析した。プローブとしてLysyl oxidase(LOX),カテプシン L,MMP-1,MMP-2,MMP-9,MT1-MMP,MT2-MMP,MT3-MMP,TIMP1,TIMP2,プラスミノーゲンアクチベーターおよびそのインヒビター(PAI-1,PAI-1),ets-1,E1AF cDNA を用いてノーザン解析を行いこれらの遺伝子発現を解析した。浸潤能はin vitro invasion assay、運動能は金コロイド法を用いて解析した。その結果、これらの細胞の浸潤能はMMPの産生能、特にMMP-2とMT1-MMPと強く相関があることが明らかになった。これらの細胞のなかで、特に卵巣癌細胞株では、その運動能と基底膜を分解して浸潤する能力とは一致しないこと、浸潤能には活性型のMMPが関与していることが判明した。これらの高浸潤能を示した細胞はそれらが産生するMMP-1及びMMP-2を癌細胞自身が活性化するプロテアーゼカスケードの機構を有していること明らかになった。特にこの活性化機構には膜型MMPとuPAが関与していると考えられた。さらにこれらの転写を亢進するetsファミリー転写因子の関与が示唆された。MMPの特異的阻害剤であるMMI-166を添加することによってMMP-2産生子宮頸癌細胞の浸潤を抑制することが可能であった。また、Lysyl oxidaseは16種類の婦人科癌細胞で発現が抑制されており、婦人科癌の癌化とも関係していることが示唆された。
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