Project/Area Number |
10770879
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
大坪 俊雄 福井医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (10223877)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | アポトーシス / 低PH / ハイパーサーミア / p53 / 低pH |
Research Abstract |
固形癌は正常組織に比べて低栄養、低酸素、低pHの状態にあり放射線抵抗性を示すことが知られている。一方温熱は、そのような腫瘍の環境のなかでも特に低pH条件下の細胞にたいして感受性が高いことが知られており、固形癌治療においては有力な治療法として期待されている。まず細胞にたいする温熱処理や一過性の低pH暴露によるp53依存型のアポトーシス誘導の可能性に関して、p53野生型ヒト大腸癌由来細胞(RKO.C)と、E6蛋白を導入しp53蛋白の機能をknock outした細胞(RC10.1)を用い比較したところ、温熱による細胞死とアポトーシス誘導は、p53野生型で少ないこと、また温熱におけるpH効果にはアポトーシス誘導の増強が関与しているが、それはBaxやBcl-2を介したp53依存型ではないことを示した。続いてヒト上顎癌細胞株(IMC-3)とその低pH耐性細胞(IMC-3/pH)を用い、それぞれの温熱感受性を検討したところ、低pH耐性細胞では、温熱による殺細胞効果ならびにアポトーシス誘導が親株に比べ増強されていた。以上より低pH環境下での温熱感受性増強には、アポトーシス誘導が関与しており、それは一過性の低pH暴露のみならず、慢性の低pH環境下でもみられることを明らかにした。
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