Project/Area Number |
10770910
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
後藤 穣 日本医科大学, 医学部, 助手 (80281426)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 鼻アレルギー / ブラディキン / ACE / NEP / ケミカルメディエーター / ブラディキニン / アンギオテンシン変換酵素 / 鼻粘膜過敏性 |
Research Abstract |
気道過敏性亢進が喘息の発症メカニズムの重要な位置を占めることは事実だが、鼻粘膜においても同様な鼻粘膜過敏性亢進が存在するか不明な点も多い。そこで本研究では、鼻アレルギーの病態において、ケミカルメディーターのうち最強の内因性知覚神経刺激物質であるブラディキニン(BK)が鼻粘膜過敏性の亢進に関与しているか検討した。 また、アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤による空咳の副作用のように、炎症性ペプチドの分解酵素の増減によって気道の過敏性や反応性が変化する可能性がある。鼻粘膜上皮細胞中には中性エンドペプチダーゼ(NEP)が局在し、外部からの刺激や抗原の進入の防御機能として働いている。鼻アレルギーの病態における、これらの蛋白分解酵素の役割について検討した。 結果 (1)スギ花粉症患者5人にBK(100μg)の鼻誘発実験を行った。BK誘発により鼻汁中のアルブミンが増加し、血管透過性の亢進を認めた。すなわち季節前に比べ花粉飛散期にはBKに対する反応性の亢進を認めた。メサコリンに対する、腺分泌の亢進により鼻汁のリゾチームの増加を認めた。スギ花粉症患者は季節中にこのような非特異的過敏性の亢進があり、症状の発現に関与していると考えられる。 (2)スギ花粉症患者は、花粉飛散期にNEPmRNAの発現が減少した。BKや神経ペプチドなどの炎症性ペプチドはこれらの蛋白分解酵素によって分解され制御されている。NEPの減少により分解が低下すると、アレルギー性炎症が増悪する可能性がある。
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