Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
平成11年度は,in vivoでの変化を見るために,ラット角膜に硝酸銀を用いて角膜化学傷モデルでの血管新生抑制作用を検討した。化学傷作成後,COXの非特異的阻害剤であるindomethacin,またはCOX2の特異的阻害剤であるNS-398を1日3回点眼し,4日後にラットを屠刹,左心室よりインクを含んだゼラチン溶液を潅流することにより,角膜に生じた新生血管を黒色に染色した。角膜進展標本写真を画像解析することにより,角膜新生血管を定量的に評価した。点眼液の濃度は各々の薬剤で0.001%,0.01%,0.1%を試験したが,両者ともに0.1%の濃度で有意に血管新生を抑制した。抑制の程度は陽性対照として用いた0.1%dexamethasoneには及ばなかった。indomethacinとNS-398のPGE_2産生抑制率は正常ラット角膜では最大で約90%と20%であり,COX1優位と考えられたのに対し,角膜化学傷作成眼ではいずれも約80%の抑制率を示した。炎症が存在する場合には角膜組織でCOX2が優位となっており,COX2を選択的に抑制することで従来の非ステロイド系抗炎症剤とほぼ同等の抗炎症効果,血管新生抑制効果が得られることが示唆された。
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