Research Project
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
本研究は、接着ブリッジの変型脱離の防止を目的としたメタルフレームの形態、および材料の各条件の、その鋳造精度への影響について検討を行った。本年度は、接着ブリッジのメタルフレームの形態について、前年度の研究結果を踏まえ、より臨床的形態に近い形態での検討を行った。形態条件としては、小臼歯を支台歯とした場合を想定し、舌側咬頭にC字形にメタルフレームをまわした試料と、中心溝部に梁の構造を加えたD字形試料との比較、また前歯支台歯における板状形態と、3/4冠形態の試料の比較を行った。それぞれの形態について作業用模型を作製し、各模型上で可及的に同形態で5個づつワックスパターンを作製した。試料形態ごとに、金銀パラジウム合金、金合金を用いて埋没、鋳造操作を行い、試料を作製した。計測には三次元座標測定装置トライステーション600(ニコン社製)を用い、前年度に検討を行った計測方法に従って、作業用模型および鋳造体内面の反復計測を行い、両者の比較によって各条件の寸法精度を検討した。その結果、鋳造前後の寸法精度は、小臼歯の試料でC字形試料でSDが大きくなったものの、小臼歯、前歯ともに有意な差は見られなかった。また金属間においても、有意な差は見られなかった。