Project/Area Number |
10771087
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
補綴理工系歯学
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
石橋 邦子 九州大学, 歯学部, 助手 (50243952)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 唾液 / 腐蝕 / Na_2S / 歯冠修復物 / 金銀パラジウム合金 / 金属腐蝕 / 味覚 |
Research Abstract |
現在歯冠修復物やその他の補綴物の大半は、金銀パラジウムで作られているが、臨床において歯冠修復物の表面の腐蝕によると思われる異変がしばしば見受けられるという現状である。考えられる原因として、唾液p H、唾液中のNa2S濃度、嗜好品が挙げられる。さらに食事の取り方や、食品自体の性質によっても金属腐食の進行度は異なる。著者はこの表面の着色の度合いと唾液p H、唾液タンパク、嗜好品との関連について検討し、着色の原因を解明する事を日的とした。 金銀パラジウム合金を0.1,0.5,1.0,5.0,10.0mg/1Na_2S溶液、0.9mg/1NaCl溶液、5mg/lNa_2S人口唾液溶液に37℃恒温槽にて2週間震盪浸漬を行った。浸漬後の試料の変色をカラーアナライザーを用いて測色し、金銀パラジウム合金の経時的腐食進行度を検討した。その結果、Na_2Sの濃度があがる程腐食の度合いは大きくなったが、NaClにより、腐食が促進されることはなかった。また、腐食は浸漬開始後18時間までは急激に進行するが、その後はあまり変化が観られなかった。現在、被験者の口腔内にすでに装着されている歯冠補綴物の腐食の度合いを、カラーアナライザーを用いて評価し、装着期間、食物嗜好、唾液の性質との関連について検討を続けている。また、生体適合性が良好で,機械的性質,耐腐蝕性に優れており、近年注目を浴びているチタンに関して金銀パラジウム合金と比較検討を行う予定である。その結果、個々人に最適の歯科用金属を選択を可能にし、金属腐食の進行を抑制する方法が解明できる事が期待される。
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