Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Research Abstract |
歯科治療中に患者が受ける精神的・身体的ストレスの程度は,直接測定することが難しく,今までvisual analogscale(VAS)や行動の状態の定性的評価によってなされてきた.脳性麻痺患者は,ストレスに対する予備力が著しく低下していることが多く,歯科治療中に受けるストレスも健常者と比べ大きいと考えられる.そこで歯科治療時のストレスに対する心臓交感神経活動,心臓副交感神経活動を推定した. 安静仰臥位にした対象の心臓副交感神経活動の指標となる高周波(HF:0.15-0.4Hz)成分の積分値,相対的な心臓交感神経活動の指標となる低周波(LF:0.04-0.15Hz)成分と高周波(HF:0.15-0.4Hz)成分の積分値の比(LF/HF比)を求めたところ,LF/HF比が一般に正常といわれている範囲を超えており交感神経系の緊張が示唆された.またストレスとして歯科治療のために用いた局所麻酔後では,対象の各個人差はあるもののHFの増加傾向とLF/HF比の増加傾向がみられ自律神経活動の増加が増加していることが推察された. 以上から脳性麻痺における自律神経活動は交感神経活動優位になっており,歯科治療におけるストレスにより自律神経活動の乱れが生じる可能性が示唆され,心拍変動スペクトル解析による自律神経活動がストレス評価に応用できると考えられた.
|