Project/Area Number |
10771234
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安原 明登 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (70256056)
|
Project Period (FY) |
1998 – 1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | 電気化学 / 活性金属 / ニッケル / 電解 / Ullmann反応 / 還元 / 脱アリル |
Research Abstract |
有機合成化学上重要な活性金属の調製のために、電気化学による新たな調製法を開発する目的で、ニッケルを用いてその手法を検討した。その結果、本方法で調製したニッケルは、その粒子の大きさやその反応性は、これまで一般的に活性金属の調製方法として用いられてきたRiekeらの方法とほぼ同程度であった。また、その調製方法は非常に容易であるために、これまで活性金属の利用が行われてこなかった分野の利用の可能性についてさらに検討を行った。 電解調整ニッケルの還元能力に着目し、ニトロ基のアミノ基への還元および脱アリル化反応への適用を試み、それぞれ良好な結果を得た。ニトロ基の還元反応では、電解調整ニッケルのDMF懸濁液をニトロ基をもつ基質に加えるのみで高収率、室温下、短時間で目的物を得ることに成功した。電解調整ニッケルをもちいた本還元反応は、反応条件が温和なために官能基共存性も高く、例えば、ヨードやホルミル基など還元されやすい官能基との共存も可能であった。 電解調整ニッケルを用いた脱保護反応では、電解調整ニッケルのDMF懸濁液と酢酸ナトリウムを反応基質に加えるのみで室温下高収率で目的物が得られた。 このように、本研究によってこれまで高い活性をもつ活性金属を調整するほぼ唯一の方法であったRiekeらの手法と比較し非常に簡便に調整する手法をニッケルにおいて確立できたと考えている。また、調製方vが容易であるためにこれまで利用されてこなかった分野に活性金属を利用することが可能になったと考えている。今後さらに他の金属への適用や電解調整の金属の特徴的な反応への利用が期待され、検討したいと考えている。
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)