触媒的不斉Baylis-Hillman反応の開発とその活用に関する研究
Project/Area Number |
10771251
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
岩渕 好治 長崎大学, 薬学部, 助教授 (20211766)
|
Project Period (FY) |
1998 – 1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | Baylis-Hillman反応 / 不斉合成 / 不斉触媒 / 求核触媒 / cinchona alkaloids / キラル3級アミン / 水素結合 / 触媒反応 / cinchonaアルカロイド |
Research Abstract |
触媒量の3級アミン存在下、アクリル酸エステルがアルデヒドと縮合してβ-ヒドロキシ-α-メチレンエステルを与えるBaylis-Hillman反応は、3級アミンが求核触媒として作用するユニークな反応様式とその合成化学的有用性から注目を集めている。本反応は上述の試薬の混合物を室温下放置するだけで進行するが、反応の終結には数週間から一カ月もの長時間を要するという問題点を含んでいる。しかし、基質および反応系のいずれにおいても極めて単純であることから、反応時間を短縮するとともに、高い光学純度を有する生成物を与える触媒を開発できれば極めて魅力的な不斉合成法が誕生することになる。 我々は、水素結合の関与を機軸とする協同的多点相互作用による反応加速と不斉発現を期待して、水酸基を有するキラル3級アミンを合成し、それらの不斉触媒としての反応性を精査した。そしてごく最近、最高99%ee以上の光学純度で生成物が得られる触媒と反応系を見い出し、これより世界で初めて、高い一般性を有する触媒的不斉Baylis-Hillman反応を開発することに成功した(J.Am.Chem.Soc.,1999,121,10219-10220)。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)