固相における多成分カップリングによる高効率的糖鎖合成
Project/Area Number |
10771264
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
眞鍋 史乃 理化学研究所, 細胞制御化学研究室, 基礎科学特別研究員 (60300901)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 糖鎖合成 / 固相合成 / リンカー / 固相 |
Research Abstract |
糖鎖と固相とつなぐリンカーとして固相ペプチド合成で汎用されるリンカーを用いていたが、それらのリンカーは酸性条件で不安定であり、酸性条件であるグリコシル化反応に適していないことがわかった。そこで固相糖鎖合成に汎用しうるリンカーの開発を目指した。ペプチド固相反応に利用されているWangリンカーに強い電子吸引基であるニトロ基を導入し、酸性条件での安定性を増すこととした。ニトロ基を均一性条件下ヒドロキシルアニリン、またはアニリンに還元すると分子内環化反応によりオリゴ糖が高分子担体から切り出されるように設計した。高分子担体としてはNMRで反応追跡可能なpoly(ethylene glycol)methyl ether(平均分子量5000)を用いた。このリンカーを介して高分子担体と糖受容体、糖供与体の両方をそれぞれ結合することができた。ニトロ基の導入により酸性条件下での安定性は増大し、グリコシル化反応条件下リンカーは安定であった。また、SmI_2やSn(SPh)_2-PhSH-Et_3Nを用いてニトロ基の還元を行うと分子内環化反応を経て高分子担体より切り出された。切り出しの条件ではアシル基、フタルイミド基、ベンジル基、ベンジリデンアセタール基など糖鎖合成に汎用される保護基は安定である。以上、新規リンカーは高分子担体上での糖鎖合成に有用であることがわかった。今後、このリンカーを用いて高分子担体上で複雑な構造を持つ糖鎖合成を行う予定である。また、糖鎖ライブラリー合成にも応用する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)