Project/Area Number |
10771284
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平井 洋 東大, 医科学研究所, 助手 (10202277)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 細胞周期 / サイクリン / CDK / サイクリン結合因子 |
Research Abstract |
当初の研究実施計画に従い、yeast two-hybrid法で得られたサイクリンDに結合する因子の解析を行った。まずスクリーニングで得られた19種類の結合因子cDNAの塩基配列を決定し、データベースに照らし合わせることでそれぞれの因子がすでに報告されたものであるがどうかを検討した。その結果9種類が既知の因子、10種類が新規の因子であることが分かった。次にこれらの因子が確かにサイクリンDとの結合性をもつがどうが検討した。この目的のためまず結合因子をGST融合タンパクとして大腸菌で発現させ、グルタチオンビーズに吸着させることにより精製した。これに放射標識したサイクリンDをin vitroで混合し、両者が結合するかどうかを検討した。その結果、1種類の新規の因子がサイクリンDとの結合性を持つことが分かった。そこで以降はこの因子に集中して解析を進めることにした。 まずこの因子の全長cDNAを得るため、マクロファージ由来cDNAライブラーのスクリーニングを行った。その結果1,5kbpの全長cDNAが得られ、この因子は343アミノ酸からなる、分子量40kDaの因子であることが明らかになった。そこで全長タンパクをGST融合タンパクとして調製し、改めてサイクリンDとの結合性を検討した。また1次構造からこの因子にはサイクリン/CDKホロ酵素によりリン酸化されうるセリン、スレオニン残基があることが分かったが、少なくともin vitroではこの因子は基質とならないことがわかった。次にこの因子のサイクリン/CDK活性に対する効果を検討した。細胞周期制御にかかわる各種サイクリン/CDKを用いてin vitroで検討したところ、この因子はサイクリン/CDK活性を促進することが分かった。さらにバキュロウイルス発現系を用いてこの因子をサイクリン/CDKとともに昆虫細胞(Sf9)に共発現させCDKの活性を定量したところ、同様の効果が認められた。従ってこの因子は新規のサイクリン/CDK活性促進因子であることが予想された。現在効果の認められるサイクリン/CDKの特異性について、この因子の細胞増殖に対する影響について検討を続けている。
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